2018年09月04日

御大・富野由悠季が“脱ガンダム”にこだわる理由「作り手は安心したら最後」

1: しじみ ★ 2018/08/18(土) 16:48:12.99 ID:CAP_USER.net

■計発行部数1,100万部超の小説家・富野由悠季が“ペンを折った”理由 「僕は踏み込めない弱虫だった」

 来年、40周年を迎える『機動戦士ガンダム』シリーズ。先日、サンライズとレジェンダリーが共同制作による初の実写映画化が話題となるなど、今なお衰えない“コンテンツ力”でファンの心を捉えている。そこで今回、シリーズの生みの親にして、76歳の現役アニメ監督・富野由悠季氏のインタビューを前・後編にわたって特集する。前編では、富野監督の小説家としての功績を振り返ると共に、昨今人気の“異世界転生もの”の先駆的役割を果たした「ファンタジー小説」について。そして後編では、現在進行中の映画『Gのレコンギスタ』の制作進捗や新作構想についてインタビューを行う。

■小説家としての自負と挫折感 「作家としてのモチベーションが足りなかった」

近年も衰えぬ創作意欲で常に新作へと挑み続ける富野監督。一方で、氏は70冊以上の小説を上梓した“小説家”としての一面も持つ。アニメ監督、演出家、脚本家、作詞家、小説家…、あらゆる分野で結果を出し続けるスーパークリエイター・富野由悠季にとって“小説”とは何か? そして、小説家として「ペンを折った」その真意とは?

――インタビューに先立って角川書店の担当者に問い合わせたところ、富野監督が執筆された小説の累計発行部数は1,100万部超(紙書籍のみ)とのことでした。

◇富野由悠季 うそ、知らなかったよ(笑)。数字の上ではそうかもしれませんが、2010年に『リーンの翼』(新装版・角川書店)を上梓した時点でペンを折ったんです。それはなぜかといえば、その時点で小説家としての評価が一切聞こえてこなかったからです。
――富野監督はそう謙遜されますが、アニメ監督としてこれほどのタイトルと部数を記録した方は他にはいないでしょう。TVアニメとは結末が異なる小説版『機動戦士ガンダム』(1979年/ソノラマ文庫)や、『閃光のハサウェイ』(1989年/角川スニーカー文庫)など読者の心に強いインパクトを残した作品があり、今なおネットで話題となります。また、1995年に上梓された『王の心』(カドカワノベルズ)では、その妖美な世界観に魅了された読者も多いです。

◇富野由悠季 『王の心』に関しては、僕は統治論の話をよくしていますが、果たしてガバナンスというものを個人でできるのだろうか? と思った時に、結局、組織は個人から離れていくものだと考え、それを組織から排除されていた時の王の立場から書いたのが、『王の心』です。

――家族や国民の行く末を、亡霊となっても見守り続ける主役のグラン王の姿が当時の富野監督を想起させ、とても興味深い内容でした。

富野由悠季個人で組織の問題を描きたいと思いながら、それを書ききれかった意味では、『王の心』は一つの到達点であると同時に、“人間を洞察できない富野”を自覚した作品でもあります。結局、自分には作家としてのモチベーションが足りなかったのでしょう。

――富野監督の人間描写は一般的に高い評価を受けていると思いますが?

◇富野由悠季 本当に作家性がある人は、僕以上に“対象に対する観察眼”を持っているか、徹底的に調べている人です。つまり、モデルに対してすごく踏み込んだ形で書くことができます。しかし、大学時代のカメラを扱った経験と、虫プロの後に1年だけやったCMの仕事で分かったのは、僕はそこまで踏み込めない弱虫であると同時に、無精者であるということ。だから自分の手の内、つまりデスクワークで出来る範囲で済ませちゃう。僕がアニメをやったのは、まさにその手癖を自覚したからです。

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続く)


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posted by まだおっち at 20:00 | Comment(0) | 富野由悠季 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする